Googleは「情報の整理」から「情報の編集・生成」にシフトしつつある

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Googleが毎年開催するカンファレンス「Google I/O」。毎年話題となる発表が盛りだくさんです。今回は発表内容の中から気になるものをいくつか紹介して、Googleが今後目指しているであろうことを考えたいと思います。

Google I/Oで気になった3つの機能

ある情報の周辺情報を自動で収集、提示してくる機能(Full Coverage)

去年ローンチしたFull Coverageというニュース機能。最近のニュースと関連記事がマシンラーニングにより表示されて便利です。年内に検索に組み込まれて、ポッドキャスト番組の検索などもできるように。
引用:Pixel 3aとNest Hubが登場! Google I/O 2019の一部始終はこちら【更新終了】

Full Coverage自体は去年のGoogle I/O時点で公開されていました。

「Google News」、AI活用でパーソナライゼーションを強化
グーグルは米国時間5月8日、「Google News」をアップデートし、ユーザーがパーソナライズされた記事や信頼できるソースを見つけるのを支援する人工知能(AI)を追加した。
この機能は、特定のニュースに関連するツイートやタイムライン、ファクトチェック、分析、追加のコンテンツをまとめて、より多様な視点を提供する。このセクションはパーソナライズされず、すべてのユーザーに同じ情報が表示される。

2018年時点ではGoogle Newsアプリ内で特定ニュースの周辺情報を表示する機能でしたが、これをGoogleの検索結果に展開するとのこと。

検索結果にAR機能を統合

2019年のGoogle I/Oでは、検索機能にAR技術を統合することが発表されました。

グーグル、検索にARを統合 Googleレンズもさらに便利に
グーグルは、太平洋時間5月7日から開催している年次開発者会議I/Oの基調講演にて、同社が提供するソフトウェア・ハードウェアに関して多くの発表を行いました。 今回の基調講演はARから話が始まり、検索など同社のサービスにおいてより、今後AR機能が強化されることが明らかになりました。 検索にARが統合 基調講演に登壇したグー...
検索した言葉に関連する3Dモデルを検索画面からシームレスにARで表示できるようになります。AR用のフレームワークARCoreにより、まるで目の前に検索した物があるかのように見ることができます。文章や画像、動画だけでなく、実物を目の前でみることでさらに理解が進むとしています。

「検索結果のリッチコンテンツ化」(リッチリザルト)

Googleは以前から検索結果のリッチ化を進めていました。イベントを検索したら開催日程や会場などが検索結果ページに表示されたりするやつですね。以前はリッチスニペットとか呼び名がぶれてましたが、2018年に「リッチリザルト」という名称に統一されました。

リッチスニペット(リッチリザルト)初心者ガイド | うるチカラ
リッチスニペットという言葉を聞いたことはありますか? WEBやSEOの世界ではいくつか聞きなれないとなんのことかさっぱりわからない言葉がたくさんありますが、このリッチスニペットもそのうちの一つではないのかと思います。 この記事ではリッチスニペットの初心者の向けに、リッチスニペットの基礎知識について詳しく解説してあります...
通常のWEBサイトの要約文だけのスニペットに比べて、リッチスニペットによってユーザーは自分の探している情報をより簡単に見つけることができるようになります。

「ユーザーが自分の探している情報をより簡単に見つけることができる」と書いてますが、「より簡単に=検索結果の先にわざわざ行かなくても良い」ということです。

検索結果に必要な情報がすべて表示できている。その情報は検索でリストアップした各ページから必要な情報を持ってきて編集して掲載しているわけです。

Googleが進める「コンテンツの自動編集・生成」

これら3つの機能に共通するポイントは

・Googleが既存の情報を収集、内容を把握して
・ユーザーの検索意図を元に編集して
・1つのページとして自動で生成している

ということです。要するに、素材となる情報やコンテンツを自分たちでは作らずに、世界中の情報を編集してコンテンツを生成することをしています。

3月に開催された「GDC(Game Developers Conference)2019」では、Googleが発表したゲームプラットフォーム「Stadia」が大きな話題になりましたが、自分はGoogleの特許を読んでこんな記事を書きました。

Stadiaの特許読んでみたら、発表以上にスゴイ機能が書いてあった【GDC2019・Google】
Googleが新ゲームプラットフォーム「Stadia」を通じて何をしようとしているのか、特許を読んで分析した

Googleはゲームプレイ動画を無限に自動生成できるようになった

・クラウドベースのゲームプラットフォームを作り
・ユーザーのゲームプレイデータを集め
・そのデータを元にゲームプレイ動画を自動生成する

ことができる技術を特許化しています。これもコンテンツの自動生成ですね。

情報を集める仕組みを作る、そこで集めた情報を編集してコンテンツを生成する。それがこれからのGoogleの戦略を見る上での大きなポイントになると思います。

ちなみに、Googleが世界中の情報を集める熱意は本当に凄いです。Googleマップの開発の経緯を追ったこの本を読むとその一端が分かります。(Googleという会社のこともよく分かるおススメの本。ぜひ読んで欲しいです)

Google・ピチャイCEOのある宣言

最後にピチャイCEOがGoogle I/Oで行った「ある宣言」を紹介します。

We are moving from a company that helps you find answers, to a company that helps you get things done…we want our products to work harder for you
私たちは、あなたが答えを見つけるのを手助けする会社から、あなたが物事を成し遂げるのを手助けする会社へと変わろうとしています。(著者訳)

「答えを見つけるのを手助けする=検索」とすると、自分たちは検索の次の段階にシフトするよという宣言なのかなと思ったりしました。

本当は特許情報などから裏取りできたらいいのですが、それはまた別の機会にできればと思っています。