中国特許を調べるときに使ってる台湾特許庁DB「全球専利検索系統」が高機能でスゴイ

中国テック雑記

自分が中国の特許を調べるのに使っている台湾特許庁のデータベース「全球専利検索系統(Global Patent Search System)」。

全球專利檢索系統

(自分もツイッターで教えてもらった)

日本を含む海外の特許も簡単に調べられる、簡単な統計機能も付いてるなど、無料で高機能なこのデータベースについて、その魅力をお伝えしようかと思います。

全球専利検索系統の機能紹介

まずは検索結果画面を見てもらって、そこから分かることをツラツラ紹介します。

全球専利検索系統の検索結果

これは「字節跳動(TikTokなどを運営するバイトダンスの中国語名称の略)」で検索した結果です。普段から特許検索してる方はこれだけでもいろいろ分かると思いますが、1つずつ紹介していこうと思います。

複数国・権利種別をまたいで検索できる

左上の「資料庫」を見ると「全部」「日本公開」「日本意匠」「大陸公開(中国の公開特許公報)」「大陸設計(中国の意匠)」と表示されています。

これは「日本と中国の両方を検索できている」「特許と意匠の両方を検索できている」ということです。この検索範囲は設定画面で変更可能です。

全球専利検索系統 検索範囲設定

いわゆる中国特許の検索をするときは「大陸公開(公開特許公報)」「大陸公告(登録特許公報)」、意匠は「大陸設計」になります。

中国に加えてアメリカ(美國)・欧州(歐洲)・日本・韓国のいわゆる五大特許庁と国際特許出願となるWIPO(PCT)を横断して検索できます。検索時のキーワード翻訳は行われないので、例えば米国特許を調べるときは英語キーワードで検索することになります。

簡易的な統計機能が使える

続いて左下を見ると「統計分析」の項目があります。

ここは公開年・出願年はもちろん、出願人(申請人)・特許分類(IPC・CPC)・発明者などの統計機能があり、あるキーワードで調べた結果から特定の企業の特許だけ調べたり、特定のIPCの特許だけ簡単に調べたりできます。

検索結果の母集団が1万件を超えると統計機能が使えなくなりますが、軽めの分析をするには十分かなと思います。

全球専利検索系統 統計機能

(特許分類はもうすこし下の階層まで整理してくれるととても良いのだが…)

上記の画面は検索結果のフィルタリング要素が強いですが、もうすこし高度な分析をして簡単なグラフにすることもできます。

左上のメニューから「圖表分析」を押すとグラフ作成ページに飛びます。(飛ばない場合は「統計分析」をしてから「圖表分析」)

全球専利検索系統 グラフ作成画面

「字節跳動」で検索した結果を、出願年に分けてグラフを書くとこんな感じ

全球専利検索系統 出願年度推移

年度ごとにどの発明者の出願件数が多いかをグラフにするとこんな感じになります。

全球専利検索系統 発明者

このグラフを見て、例えば

・王长虎さんは2018年からしか出てこないけど他の企業から転職してきた?
・逆に王小雪さんは2018に他の企業に転職した?
→発明者の名前で出身企業や転職先企業を調べる(特許検索で調べてもいいし、普通にネットニュースやSNSなどで調べても良い)

みたいなことをやります。

他の分析事例として、発明者じゃなくて技術分野ごとの統計をしてみるとこうなります。

全球専利検索系統 特許分類グラフ

このグラフを見て、

・A63F(ゲーム関連の特許に付けられる分類番号)という技術分類が2019年から始まっている
→ゲームに関係するサービスを始めるつもりでは?

みたいな推測をして、具体的に該当特許の内容を読んだり、発明者を見て転職組だったり出身企業を見たりします。

検索結果のリストを1000件までExcelで出力できる

日本特許庁のJ-PlatPatが今年ついに検索結果をCSV出力できるようになりましたが、その上限は100件まででした。全球専利検索系統は、なんと1000件まで出力できます。

できれば統計と合わせて1万件まで…という気持ちもあるんですが、権利範囲や要約などの文章系を含めて1000件出力するとそこそこ時間がかかったので(といっても3分くらい)、程よいバランスのような気もします。

使い方は簡単で、検索結果のページで画面右上の「標記清單」を選択

 

全球専利検索系統 エクセル出力

検索結果のリストから出力したいものを選択して「資料輸出」を選択

リストに出力したい内容や出力方法(ダウンロードやメール送付)を選択して「執行」ボタンを押せば出力が開始されます。

出力結果の例

まとめ

今回は自分が中国特許を調べるときに使っている台湾特許庁のデータベース「全球専利検索系統」について、日本特許庁のJ-PlatPatとの違いを意識しながら紹介してみました。

中国テック企業の動向をざっと調べるのにいろいろ便利なので、ぜひ使ってみてください。